今皆さんの頭の中にある最大の疑問の一つ、「NFTとは何なのか?」についてまとめています。
NFTは、non-fungible token(非可溶性トークン)です。新たな人気を集め、世界を席巻している革命的なデジタル資産です。
とはいえ、言葉の説明をされても、NFTって何?の根本的な理解にはつながりませんよね。
この記事では、さらに一歩踏み込んで、「なぜNFT(が必要)?」について解説しています。
NFTについて気になっているけど、なんだか実態がつかめない…
NFTを始めたけど、結局何がいいのか教えてほしい。
そんな方にはおすすめの内容です。
早速見ていきましょう!
なぜ多くの人がNFTに熱狂しているのか?
「なぜ多くの人がNFTに熱狂しているのか?」
NFTに触れた事がない人にとっては、ここが一番はじめの疑問となるはずです。
NFTは、ここ一年、暗号通貨市場で大きな話題を呼びました。
あらゆる分野の人々がTwitterやDiscordなどのSNSにアクセスし、人気上昇中のNFTプロジェクトに関する情報を得たり、コミュニティで会話に参加したりしています。
多くの人がNFTに熱狂する理由は大きく3つあります。
・NFTコミュニティの存在
・非中央集権性と個人間の安全な取引
・所有権のあり方
1つずつ解説します。
NFTコミュニティの存在
NFTプロジェクトは、クリエイター(デジタルアートを書く人)個人で運営されている場合もありますが、多くは「オンラインコミュニティ」の中で企画・運営されています。
このコミュニティを「NFTコミュニティ」と呼びます。コミュニティの多くは、参加無料で世界中に公開されているにもかかわらず、内では一定の治安が保たれ、参加者はお互いにチャットベースの会話を楽しんでいます。
NFTコミュニティは誰もが自由に参加でき、そこには価値観を同じくする多くの人が集まります。そして、オンラインでたまたま出会った人たちが1つとなって、時には時価総額数億円以上にもなるプロジェクトを運営しています。
これはとても不思議な現象だと思います。
なぜなら、直接的な雇用関係であったり、金銭のやり取りがないにも関わらず、巨大プロジェクトが進行するからです。
しかしこれは、まぎれもない事実であり、多くの人はNFTを通じたコミュニティ活動に熱狂していると言ってもいいかもしれません。
NFTコミュニティはDiscordという(聞きなれない)スマホアプリを使って参加し、コミュニティの中ではたくさんの仲間が日々活動しています。
関連記事:NFT コミュニティの楽しみ方
非中央集権性と個人間の安全な取引
2つ目は少し技術的な内容になります。
NFTの取引は、完全に分散化されています。仲介者を必要とせず、ピアツーピア(P2P、個人対個人)の取引が可能であるということです。
つまり、何がいいのか?
・仲介手数料がない
・個人情報の登録が不要
・中央集権的なルールに縛られない
通常、資産のやり取りは、銀行や証券会社といった統括的な機関を介して行われます。銀行を信用してお金を預けたり、送金を依頼したりします。
銀行にお金を預けるためには、口座開設が必要ですが、そのためには一定程度の個人情報提示が求められますよね。身分を証明できない人には、口座を持つ事すら許されません。
また、銀行からお金を送金したり、証券会社で株をトレードするためには、統括する銀行の営業時間に拘束されます。
NFTの取引にブロックチェーンの技術が使われる事で、統括機関のルールはなくなります。
ブロックチェーン上に資産の所有者記録を安全に保存できるという考え方は画期的なことだと思います。
ブロックチェーンの技術を使う事で、ユーザーの安全性やセキュリティを保ちつつ、いつでも、世界中どこにいても、個人と個人で安全な取引ができます。
NFTに関する所有権のあり方
NFTが注目されるもう一つの大きな特徴は、「所有権」の考え方です。
これまでの資産管理では不可能だったことです。例えば、メルカリを通じて本を販売した時に、購入者が購入後にその本をどうするか…あなたには分からない事です。
しかし、ブロックチェーンの技術を使ったNFT取引では、それが可能です。例えば、あなたが制作して販売したNFTアートが、今どのウォレットに入っているか、オンライン上ですべて公開されています。
プラットフォームによってはNFTの二次販売(転売)時に、販売金額の一部が報酬として、クリエイターへチャリンと入る仕組みもあるほどです。
NFTはデジタル取引を行うための一つの方法であり、私たちの生活にないレベルの検証可能性と安全性を備えているます。
NFTの言葉の意味
単語の意味についても、簡単に触れておきましょう。
NFTは、Non-Fungible Token(ノンファンジブルトークン)の略です。
ブロックチェーン上に保存され、取引されるユニーク(唯一無二)なデジタルアイテムです。
分かりやすいものがデジタルアートです。
この写真にある複数枚のデジタルアートはNFTの技術が使われています。
それぞれの絵は、独自のコードIDと情報を持ち、互いに区別される特別なものです。
NFTは、ビットコインに代表されるような暗号通貨(仮想通貨)のカテゴリーですが、1つのトークンが完全に一種類という点で違いがあります。
これは、各トークンが一意に識別可能で、その存在が決して変更されないことを意味します。
例えば、誰かが画像をコピーして、新しく同じ絵(=偽物)のNFTを作ったとします。
どちらも見た目には同じ画像で、同じNFTのように見えますが、裏に紐ついているシリアルナンバー(トークンコード)は全く別の物になります。
つまり、
1つ1つのNFTは唯一無二を証明できる状態になっていて、あなたが本物を持っていることも(逆に言えば、偽物をもっていることも)証明ができるのです。
NFTは、音楽、美術品、仮想収集品(CryptoKittiesなど)、イベントのチケット、現実世界の収集品など、あらゆる種類の資産を表すことができます。
また、取引に第三者や中央集権的な組織からの許可を必要としない点でも暗号通貨と異なります。取引は個人間で成立し、ブロックチェーン上で管理されています。
NFTの情報管理|ブロックチェーンが基盤にある
1つのNFTには、固有な情報(メタデータ)がすべて含まれています。
・画像データ(保存先)
・シリアルナンバー
・過去の所有者や購入日
・過去の価格
…などなど
各データは、主にイーサリアムという「ブロックチェーン」の中で管理されていて、オープンに公開されています。世界中の誰もが、どこからでも、インターネットを使って確認する事ができます。
購入者は、オンライン上の財布にNFTを保管し、自分がどの資産を購入しているのかを正確に把握できるというメリットもあります。
NFTは「物理的な資産」と「デジタル資産」の両方の所有権を証明することができるため、今後はさまざまな業界で利用が拡大し、ますます重要になると考えられています。
NFT の種類|色々な分野で利用が始まっています
この技術は、デジタルアート、ゲームなど様々な業界に波紋を広がっています。NFTが現実世界の金融業務をより安全かつ効率的にすることに大きな期待が寄せられています。
NFTアート
先述のとおり、NFTには特別なコードが付与されており、NFTの所有者はその資産の唯一の所有者であることを証明することができます。
NFTアートやコレクターズアイテムは、デジタルアイテムとして長期的に大きな価値を保つことができるため、暗号投資家にとって人気の選択肢になりつつあります。
伝統的な美術品の収集とNFTの収集の最大の違いは、価格にあります。伝統的な美術品が数百ドルから数千ドルであるのに対し、より高価なNFTは1点あたり数百万ドルの値札がつく場合もあります。
CryptoPunks、BAYC、CloneXなど、NFTアートやコレクターズアイテムに関連する主要プロジェクトがすでにいくつか存在し、投資やコレクション目的でユニークなデジタル資産にアクセスできるようになっています。
NFTの本質的な特徴は、希少性を確認できることです。NFTはアートの世界で非常に人気があり、個々のアイテムの買い手は一人しか存在しません。
そのため、コレクターにとっては独占的な権利を得ることができ、希少価値のあるものを所有することでつながりを感じることができるため、最適な選択肢と言えます。人によっては見過ごせないほど魅力的な投資対象です。
初めてNFTを購入する場合でも、過度に敏感になる必要はなく、気軽に購入/保持できるのもNFTアートの魅力の一つです。
NFTゲーム
NFT Gameは、ユーザーがプレイして報酬を得ることができるゲームです。
このカテゴリーには、AxieやStepnなど、いくつかの異なるカテゴリーがあります。
NFTゲームの面白いところは、映画や音楽のようなデジタルアセットでありながら、Non-Fungible Token(NFT’s)を使うことで現実世界の経済的なインセンティブ、つまり「金銭的な報酬」を提供していることです。
NFTを活用することで、プレイヤーは武器や武具などのアイテムを購入したり、稼いだお金で自分のトレーディングカードコレクションを作ったりすることができます。これらのアイテムはすべてゲーム内で使用でき、他のプレイヤーとP2P(個人間)で取引することも可能です。
NFTゲームのコンセプトは、ゲームに積極的に参加することで報酬を得る機会を提供することです。
NFTゲームに必要なのは「インターネット接続」とプレイするゲームに接続された「暗号資産のウォレットアドレス」だけです。
ブロックチェーン技術を利用したゲームには多くの利点があります。
・資金取引時の安全性の向上
・ユーザープライバシーの保護
・ユーザーデータの透明性(分散型プラットフォーム)
・ゲーム結果の検証における証明可能な安全コード
従来のオンラインゲームでは、ゲームの運営会社がユーザー情報を持っていたり、アイテムの売買が制限されていたりします。
NFTゲームの魅力は、ゲームをプレイしつつ「報酬」を得られることです。
NFTゲームの運営は、プレイヤー間で本質的な価値を持つアイテムをリリースすることで、プレイヤーの熱狂を維持します。また、ユーザーがNFTでゲームアイテムを作るクリエイティブツールや、販売プラットフォームを用意する流れが加速しています。
NFTゲームを楽しみたい方は、現在注目されている人気ゲームををチェックしてみてください。
NFTミュージック
NFTは、イーサリアム・ブロックチェーンに登録されたユニークなデジタル資産です。
アーティストが自分の作品を差別化し、収益化する方法を提供します。アートやゲームと同様に、ブロックチェーンに保存されたデジタルアート、音楽、映像が挙げられ、物理的な芸術作品やその他の現実世界の所有物と同様に、譲渡や販売が可能です。
日本での音楽NFTもいくつかあり、例えば2021年6月頃、Perfumeが結成20周年とメジャーデビュー15周年を記念し、独自マーケットプレイス「NFT Experimennt」にてNFTアート7作品をリリースしました。
NFTは、デジタル資産の所有権を安全かつ不変に記録し、アーティスト(および将来の所有者となりうる人々)が保有、売買を容易にします。
音楽NFTアーティストは、作品の利用方法(ダウンロードやストリーミングの料金など)を管理したり、作品がオンラインで紹介されている場所を追跡したりすることも可能です。
NFTに保管される資産はそれぞれユニークであるため、アーティストは、近年人気が高まっている限定版アートプリントなど、従来にない個性的な商品を作成することができます。
音楽制作者にとっては、自分の音楽を発表し、それを購入する人々から収入を得るためのプラットフォームを提供することができます。
現業界では、レーベルとの契約では85%ものロイヤリティが発生することもあり、またアーティストを拘束するような契約など、疑問視される部分がいくつかあります。
NFT技術を音楽にも応用することで、従来のレコード販売に付随する中間マージンを排除することができるのです。
インディーズミュージシャンが、最新アルバム「Miss_Anthrop0cene」でこのプラットフォームを採用した例がありますが、この背景によるものです。
NFTを楽しむには?
NFTを楽しみたいのであれば、NFTを取り巻く活気あるオンラインコミュニティに参加するのが一番です。
OpenSeaのようなプラットフォームでは、業界関連のクリエイターやファンによる様々なNFTを見つけることができますが、購入するまえには、そのコミュニティを覗いてみることもおすすめです。
NFTの情報はココにある
もしあなたがNFTについて興味があれば、情報収集する場所は次の3つです。
・Twitter
・Voicy
・Discord
一番多くの情報が集まっているのはTwitterです。Twitterを使って色々なNFTプロジェクトを見てみましょう。同時にVoicyアプリを聴く事もおすすめです。
気になるプロジェクトがあれば、Discordアプリをつかって、コミュニティを覗いてみましょう。参加無料です。参加したからと言ってもすぐに何か行動を求められるわけでもありません。
他のコレクターとネットワークを作り、この分野の新しいトレンドや好みの話題について情報共有する素晴らしい場にもなりえます。
さらに、NFTに関するわかりやすい記事が無料で用意されていたり、プレゼント企画やお楽しみイベントなど、ユーザー参加型の取り組みも行っており、コミュニティ内の誰もが参加できるようになっています。
まずはDiscordに入って見てみることで、コミュニティ内の雰囲気が分かるはずです。
また、ゲーム、作曲家、アートコレクション、スポーツコレクターなど、さまざまなNFTのジャンルに特化したサイトも存在し、これらを利用するのもよいでしょう。
関連記事:NFT コミュニティの楽しみ方|居たい場所にいればいい
NFTの保有方法
NFTについて十分に興味が湧き、将来性を感じることができた時点で、NFTを所有してみることをおすすめします。
NFTを所有するために必要な手順は以下の通りです。
・暗号資産取引所の口座開設
・ETH(イーサ)購入
・MetaMask(ウォレット)作成
・ETHの送金
・NFTの購入
はじめてNFTを買う場合、手順はかなり複雑です。
ポイントは、ETH(イーサ)の調達と保管について準備をすることです。NFTを購入するためには、ETH(イーサ)という通貨を使用するからです。
ETH(イーサ)の調達:国内取引所
ETH(イーサ)の保管:MetaMask
国内取引所は、コインチェック、bitFlyer、GMOコインが有名です。どこで口座開設しても大差ないと思います。それぞれにメリット・デメリットがあり、すべてにおいて完全な取引所がないからです。
購入したETHはMetaMaskウォレットに保管します。
オンライン上でMetaMaskアカウントを作成する必要があります。
はじめてであれば、3-5万円程度をETHに交換してMetaMaskに保管しておくことをおすすめします。
正直、結構な初期費用になりますよね。繰り返しになりますが、まずはNFTコミュニティに参加してみることで、NFTついて一定以上の理解や信頼を得ておく事が大切です。
ある程度のETHがあれば、それを使ってNFTを売買してみましょう。
世界で一番有名なNFTプラットフォーム「OpenSea」からNFTを購入することができます。この時に必要なのはMetaMaskのウォレットアドレスのみです。
(例えば、楽天で買い物をするためにID/PW/身分証を登録したような、そんな設定は不要です。)
購入が成功すると、購入したNFTの所有者として正式にリストアップされます。
・・・
こんなところで以上になります。
「NFTとは?」という、かなり大き目なトピックについて解説してきました。
ブロックチェーンつかったNFT技術は、今後、様々な分野で応用されていくでしょう。
NFTについて興味があるなら、まずはコミュニティ活動に参加してみましょう。ノーリスクでNFTについて理解を深められるはずです。
NFTを購入するのは、そのあとからでも遅くはありません。
是非参考にされてみて下さい。
気になる事はサクッと解決しましょう!